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2023年2月14日

最賃・大軍拡・コロナ・LGBTQ+・マイナ保険証 意見書提出

議会

2月10日(金)本会議終了後開催された議会運営委員会に市民からの請願・陳情、要望などを受ける中、

国に対する意見書(案)以下の5件を提出しました。

① 最低賃金法の改正と中小企業支援策の拡充を求める意見書(案)

② 国民のくらしを壊す、大軍拡のための財源確保法案の撤回を求める意見書(案)

③ 新型コロナ対策に対する意見書(案)

④ LGBTQ+性的少数者への差別を禁止する法律等の制定を求める意見書(案)

⑤ マイナンバーカード取得義務化につながる「健康保険証の原則廃止」と「マイナンバ一カードの保険証利用等に係るシステム導入の義務化」の撤回を求める意見書(案)

案文は以下の通りです。

(案文の内容は、2月10日時点の状況を元に作成されたものです。)

最低賃金法の改正と中小企業支援策の拡充を求める意見書 (案)

(日本共産党堺市議会議員団提案分)

 第8波におよぶ新型コロナウィルス感染拡大と、気候変動や円安、ウクライナ危機などの影響による異常な物価の高騰は市民生活を圧迫し、中小零細企業を中心に打撃を与え、地域経済を疲弊させている。特に、最低賃金近傍で働くパート労働者や派遣社員、契約社員などの非正規雇用やフリーランスなど弱い立場の労働者の生活の状況は深刻である。

 このような状況を打開するには、賃金の底上げを図ることが不可欠であり、最低賃金の大幅引き上げと地域間格差をなくす全国一律へ法改正をおこなうことがこれまで以上に重要になっている。

 2022年の地域別最低賃金改定は、最高の東京で時給1,072円、大阪府では1,023円、最も低い県では853円である。毎日8時間働いても年収150万~190万円であり、最低賃金法第9条3項の「労働者の健康で文化的な生活」を確保することはできない。地域別であるがゆえに、大阪府と東京都では、同じ仕事でも時給で49円もの格差がある。この地域間格差は、15年で2倍に広がっている。

 日本の最低賃金は、地域別であることが引き上げを妨げる構造的な欠陥となっている。現行法のランク制度では、最低賃金額が低い地域では、その冷え込んだ指標をもとに最低賃金額が決められ、最低賃金額が低い地域は常に低いままとなり、人口の一極集中や若者の都市部への流失を止めることもできず、最低賃金額が低い地域は、労働者の賃金が低くなり、年金、生活保護費、公務員賃金など、あらゆる生活と経済格差につながっている。最低賃金額が低い地域の経済の疲弊を生む原因になっている。

 世界各国と比較すると、日本の最低賃金は、主要先進7か国の中では、実質最下位となっており、世界位にまで落ちこんでいる。ほとんどの国で、最低賃金制度が全国一律制をとっており、各国政府としても大胆な財政出動を行うことや、公正取引ルールを整備するなど具体的な中小企業支援策を確実に実施し、最低賃金の引き上げを支えている。日本でも、中小企業への具体的で十分な使いやすい支援策を抜本的に拡充・強化する必要がある。

 労働者の生活と労働力の質、消費購買力を確保しつつ、地域経済と中小企業を支える循環型地域経済の確立によってこそ、誰もが安心して暮らせる社会が生成され、そのために、最低賃金を全国一律制度にし、抜本的な引き上げをしていくことが望まれる。

 以上のことより、本市議会は下記の項目の早期実現を政府に対して強く求める。

  1. 政府は、最低賃金法を全国一律制度に改正すること。
  2. 政府は、労働者の生活を支えるため、最低賃金1500円以上をめざすこと。
  3. 政府は、最低賃金の引き上げができ、経営が継続できるように、中小企業への支援策を抜本的に拡充・強化し、国民の生命とくらしを守ること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

2023年 月 日

堺 市 議 会

 

国民のくらしを壊す、大軍拡のための財源確保法案の撤回を求める意見書(案)

(日本共産党堺市議会議員団提案分)

 岸田内閣は、安全保障3文書を実行に移す大軍拡のため、財源確保法案を2月3日、閣議決定した。5年間で43兆円もの大軍拡の一環として、「防衛力強化資金」を新設し、2023年度予算で2024年度以降の軍事費を先取りするものとなっている

 同資金への繰入金3・4兆円を合わせて2023年度の軍事費は10・2兆円と、歳出総額の9%を占めることになる。

 「防衛力強化資金」に4・6兆円の税外収入を繰り入れる。内容は、外国為替特別会計、財政投融資特別会計からの繰入金、国有財産の商業施設「大手町プレイス」の売却益、国庫への返納金などとなっており、1・2兆円を2023年度に支出し、残りを2024年度以降の軍事費に充当する。

 この国庫への返納金には国立病院機構(NHO)の積立金422億円、社会保険病院などを運営する地域医療機能推進機構(JCHO)の積立金324億円、中小企業向けの「ゼロゼロ融資」基金の残金2350億円が含まれる。

 公的病院はコロナ患者の受け入れで中心的役割を果たしており、昨年の感染症法改定ではパンデミックの際に医療提供義務が課され、それに対応した施設の改修や老朽化対策が必要になっている。今の積立金675億円でも足りないというJCHO当事者からは出ており、積立金の半分を返納させて軍事費に回すなど、医療切り捨てにほかならない。

 ゼロゼロ融資は、コロナで苦境にある中小企業の資金繰り対策として実施された実質無利子・無担保の貸し付けである。政府は、2022年9月末に申請受け付けを終了したことを理由に基金の残金を返納させるとしている。中小・零細を中心に企業の2022年の休廃業・解散は、民間調査会社、東京商工リサーチによると、4万9625件で、過去2番目の多さとなる。しかもこれから本格化するゼロゼロ融資の返済は、中小企業の深刻な重荷となっているが、2023年度予算案に計上された中小企業対策費はわずか1704億円で、2022年度から9億円減らされている。

 東日本大震災の復興特別所得税を増税・流用し、軍事費のために4343億円の建設国債を発行しようとしており、国民の暮らしも財政のルールも無視した、手段を選ばない財源調達となっている。

 軍拡予算は、軍事対軍事の緊張を高め、コロナ禍と物価高にあえぐ国民の生活苦をさらに深刻なものにし、将来の世代にも重荷を負わせることとなる。

 よって本市議会は、政府に対して、こうした、大軍拡方針と財源確保法案の撤回を強く求める。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

2023年 月  日

堺 市 議 会

 

新型コロナ対策に対する意見書(案)

(日本共産党堺市議会議員団提案分)

 感染症法は、感染症を危険性などに応じて1~5類と「新型インフルエンザ等」などに分類している。新型コロナは現在「新型インフルエンザ等」に位置づけられ、2類以上の対応が可能となっている。すでに大幅に緩和されているものの、感染者の行動制限などの根拠となってきた。

 国は1月27日、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけを5月の大型連休明けから「5類」に引き下げると決めた。5類化を機に、法律ではなく予算措置として実施してきた対策も含め、これまでの新型コロナ政策を大幅に縮小させようとしている。5類になると季節性インフルエンザなどと同じ扱いになり、行政の役割は国民や医療関係者への情報提供などに限定されるようになる。

 新型コロナの感染力は季節性インフルよりはるかに高く、後遺症の重さや死者数の多さも際立っている。季節性インフルの流行が冬季に現れやすいのに対し、新型コロナは2022年も季節を問わず3度も感染拡大の大波(6~8波)を記録し、高齢者を中心に1日当たりの死者数も最多更新が続いてきた。

 現在は、新型コロナウイルスに感染して治療が必要になった場合、医療費の患者負担分は感染症法や予算措置によって全額公費で賄われている。検査も、医師が必要と判断すれば全額公費負担である。政府は、5類化後はこうした公費支援を「期限を区切って継続する」とし、一定期間後に廃止する方針を明確にした。

 いま対策の縮小・後退を議論するのは、“コロナは終わった”との誤ったメッセージを社会に広げ、感染状況をさらに悪化させかねない。

 公費負担が全てなくなった場合、窓口負担は高額療養費制度が適用されても70歳未満の低所得者で最大3万5400円、報酬月額51万5千円未満の人で同5万7600円~8万円超になる。検査や受診の抑制を招く危険があり、国民の命や健康を脅かすだけでなく、感染拡大防止にも逆行する。

 新型コロナが依然として強い感染力を保ち、変異を繰り返しているもとで、医療機関向けの公的支援を縮小・廃止すれば、これまで以上の医療崩壊を招く危険がある。

 よって、本市議会は、新型コロナ対策として、引き続き以下の点について、国に求める。

1. 医療現場の逼迫や感染対策の有効性など科学的で正確な情報を発信する。
2. コロナ医療費・検査の公費負担などを継続し、期限を区切った機械的な打切りは行わない。
3. パンデミックに対応できるよう医療体制を抜本的に強化する。
4. 保健所の増設・専任の職員増など体制強化を図る。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

2023年 月  日

堺 市 議 会

 

LGBTQ+性的少数者への差別を禁止する法律等の制定を求める意見書(案)

(日本共産党堺市議会議員団提案分)

 人が個人の尊厳をもち、権利において平等であることは、日本国憲法において確認されており、性的指向や性自認による差別が許されないことは当然のことである。

 国連人権理事会における普遍的定期的審査(2008年、2012年、2017年)でも、性的指向及び性自認に基づく差別を撤廃するための措置を講じることが勧告されている。
昨年はドイツで開催されたG7エルマウサミットにおいて、岸田首相もその一員として参加する中、首脳宣言では、性的マイノリティも含めた「誰もが差別や暴力から保護されること」への「完全なコミットメントの再確認」が示された。

 G7各国のうち、性的マイノリティに関する差別禁止法や、同性カップルの法的保障などがないのは今や日本だけとなっている。

 すでに、地方自治体においては255自治体が、パートナーシップ制度を導入し、人口にして65.2%に及んでいる。

 国も速やかに、性的指向や性自認に関わらず人権を享有することや平等であることを明示する法律を制定するべきである。

 本市議会は、国会及び政府に対し、誰もが個人として尊重され、差別を許さず、多様性が尊重される社会をつくるために、性的少数者への差別を禁止する法案の成立、並びに婚姻の平等を実現する民法改正を行うことを求める。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

2023年 月  日

堺 市 議 会

マイナンバーカード取得義務化につながる「健康保険証の原則廃止」と「マイナンバ一カードの保険証利用等に係るシステム導入の義務化」の撤回を求める意見書(案)

(日本共産党堺市議会議員団提案分)

 政府は昨秋、今の保険証を24年秋までに廃止し、マイナンバーカードを保険証代わりに使う「マイナ保険証」に一本化する方針を打ち出した。マイナンバーカードを持たない人には「資格確認書」を発行して対応する方針とのことであるが、発行を有料化することなども検討されている。

 このことは、事実上、マイナンバーカードの取得の強制にほかならない。「マイナンバー法」では、マイナンバーカードは、国民の申請に基づき交付されると定め、取得はあくまで、任意としてきたことに反するものである。

 マイナンバー制度は2016年に導入され、政府は2023年3月末までに「ほぼ全ての国民が取得する」ことを目標にし、カード取得者にマイナポイントを付与するなどの強い誘導策を講じたもののカード交付枚数は国民の60.1%(2023年1月末)、有効申請受付数は約68.1%(2月5日現在)となっている。さらに、一昨年10月に本格稼働したマイナ保険証を持つ人は全人口の35%弱(1月29日時点)にすぎない。

 こうした背景には、国民の多くが、個人情報が漏洩することはないのか、利便性以上に不安を感じるからにほかならない。実際、国からマイナンバーカードなどの個人情報入力を委託された業者が無断で再委託し、情報流出が懸念された事案も起きている。

 政府はマイナ保険証で、転職などの際には保険証を切り替える必要がなくなり、投薬履歴も確認しやすくなると利点を挙げる。しかし、マイナンバーカードに内蔵される電子証明書の交換期限は五年で、五年ごとに更新が必要になる。受診のたびに認証操作が必要で、認知症の人の場合、顔認証がうまくいかない時には、本人に代わって、第三者が暗証番号を扱わねばならない事態も予想される。マイナンバーカードの紛失時の受診をどうするかなど、具体的な対応は先送りされている。

 全国保険医団体連合会が昨年10月から11月にかけて行った調査では、オンライン資格確認システムを導入した医療機関の4割で不具合・トラブルが発生し、「有効な保険証が無効となる」「カードリーダーの不具合」などが発生している。オンライン資格確認システムは、インターネット接続にトラブルが発生した場合や停電時にはシステムそのものが使えず、マイナンバーカードでは券面に保険証の情報の記載がないことから、保険診療ができない事態を招きかねない。

 「マイナンバーカードの保険証利用等に係るシステム導入の義務化」は、システム導入に伴う多額の経費や維持費の発生等、医療現場へ大変な負荷をかけることなど懸念の声が医師会からも上がっている。

 よって、本市議会は、政府に対して、マイナンバーカード取得義務化につながる「健康保険証の原則廃止」と「マイナンバ一カードの保険証利用等に係るシステム導入の義務化」を期限ありきで進める方針の撤回を求める。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

2023年 月  日

堺 市 議 会