3月28日(水)最終本会議 「維新」政治的行為の制限に関する条例を否決

3月28日(水)午前10時から本会議が開催されました。
本会議では、市長から提案のあった2018年度当初予算をはじめ、各議案の採決が行われました。

また、「維新」から、昨年の6月に市議会に3度目となる提案がされ、継続審査とっていた「堺市職員の政治的行為の制限に関する条例」は、維新及び元・維新の小林議員を除く反対で否決されました。
また、来年4月に行われる堺市議会議員選挙の各区の定数条例が採択され、南区が1減。堺区が1増となりました。

各区の新たな議員定数 
堺区9 中区7 東区5 西区8 南区8 北区9 美原区2

本会議でこの2件について城勝行議員が討論を行いました。

「堺市職員の政治的行為の制限に関する条例」・
「堺市議会議員の定数及び各選挙区選出議員数に関する条例」についての討論

平成29年議員提出議案第23号「職員の政治的行為の制限に関する条例案」について日本共産党の意見を述べます。
本条例案は、地方公務員法第36条で定められている「職員の政治的行為の制限」を超えて制限を強化しようとするものであります。
その内容は、国家公務員法第102条第1項によって人事院規則14-7に規定された17項の政治的行為の禁止規定のうち10項をそのまま抜き出したもので、憲法が国民に保障した基本的人権のうち、憲法第19条「思想及び良心の自由」や同21条「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由」、これらを制限することになり憲法に抵触する恐れがあるものです。
そうしたことから、この国家公務員法における政治活動の制限(人事院規則14-7)については、2008年12月国連自由権規約委員会から日本政府に対して「表現の自由や公的な活動に参加する権利に対するあらゆる不合理な制限を撤廃すべきである」と勧告しています。
2012年12月、同規則によって逮捕・起訴された裁判の最高裁判決、いわゆる「堀越事件最高裁判決」において、「表現の自由は民主主義の基礎であり公務員の政治的行為の禁止はやむを得ない限度にとどめるべきであって、国家公務員法における政治活動の制限について、行政の中立的運営を損なう現実的・実質的危険のある行為」として極めて限定して解釈すべきとして「無罪判決」が下されています。
去る2月16日に開催された総務財政委員会においてお二人の専門家(大学教授)を参考人として招致し意見をききました。お二人とも本条例案に否定的な意見でありました。主な内容は次の通りです。
① 提案者が立法事実とした組合ニュースの内容とその配布については立法事実にあたらない。
②条例で現行以上の規制を設けるには、それを根拠づけるための強度の現実的必要性(立法事実)と住民・職員が納得できる合理的理由が求められる。
③堀越事件の最高裁判決の見解に反する恐れがある。
④「地方公務員法」逐条解説書を引用して「実際にこの条例を制定する余地はほとんどないと言ってよいであろう」「政治的行為の制限のような憲法上の自由にかかわる問題を条例に委任することは、国家公務員のそれを(政治的行為の制限)人事院規則に委任していることとともに問題であるように思われる。」
⑤充分な立法事実がないまま条例を制定することになれば違憲の疑いを否定できない。
⑥国連自由権利規約委員の見解について、国際人権法の尊重義務から、拘束力はないが尊重すべきことは憲法上からも明らかであり、適当な措置をとっていない場合は何度も取り上げられる。

などの意見が述べられました。

以上のことから、職員の政治的行為の制限は地方公務員法第36条で定められており、人事院規則によって地方公務員法を上回る制限を加えるべきでないことを申し上げて反対の意見とします。

続いて、議員提出議案第1号及び2号「堺市議会議員定数及び各選挙区選出議員数に関する条例の一部を改正する条例」について日本共産党の意見を述べます。
本条例改正案は、公職選挙法第15条8項「各選挙区において選挙すべき地方公共団体の議会の議員の数は、人口に比例して条例で定めなければならない」との規定により、先の国勢調査で定数8人の堺区と定数9人の南区の人口が逆転したことにより、その定数を是正するものです。
議案第1号は、定数そのものを48人から47人に1名削減することが目的で、一票の格差の是正は後付の理由にすぎません。
提案者は、定数削減の理由に一票の格差を挙げていますが、今回の定数改定は主に一票の格差を是正するためではありません。
定数削減については、本市では、政令市移行時に当時52人の定数を美原区の3人を加えて55人にすべきところを52人のまま据え置いたことで3人削減し、さらに48人へと(実質)7人削減してきた経過があります。
我が党は、議会の議員数は、民主主義の重要な要素であると考えています。
議員は、主権者である住民から、行政を監視、チェックし、議案の審議・提案・評決の権利を受任しているもので、住民の意見や要望を聞いて多様な意見を反映させるためその権利を行使するが求められます。
多ければよいという考えではなく、過去の経過から現定数より削減することには反対であります。
よって、議員提出議案第1号に反対し、議員提出議案第2号に賛成するものです。

以上日本共産党の意見とします。

また、国に対する意見書が採決され、各会派等の賛否は以下の通りです。

「所有者不明の土地利用を求める意見書(案)」については、岡井議員が反対討論を行いました。

「所有不明者の土地利用を求める意見書(案)」についての討論

議員提出議案第8号「所有不明者の土地利用を求める意見書」に対する、日本共産党の意見を申し述べます。
今日、所有者の居場所や生死が判らない土地が増え、空き家も全国で820万戸あり、社会問題になっている。高齢化も相まって、地方の山林や農地においては、売却して換金するどころか、経費が高くつき相続されないまま放置されたり、都市部の分譲マンションでは、所有者が孤独死して相続人が不明状態のまま、管理組合の運営に支障をきたすなどの事例も増えている。
日本の土地制度は、経済成長を前提に組み立てられてきた。すなわち、土地には大きな価値があることを前提に設計されてきたため、土地が無価値になる、マイナス価値になる、あるいは所有者が不明になるなどのことは想定されてこなかった。
これが、今日のような問題を生む要因となっているため、人口減少や、高齢化社会に備えた政策や法整備が必要になってきている。
この問題についての認識は、日本共産党も同様である。
したがって、意見書の要望項目である1,2,3項については同意できるものであるが、4項および5項については、慎重に検討する必要があり同意できない。
理由は、4項:所有不明土地の収用手続きの合理化や円滑化を図ること、5項:収用の対象とならない所有者不明土地の公共的事業の利用を促進すること、については、憲法に保障された「財産権」を侵す危険性があると、法曹界からも指摘されているためである。
問題点の1つは、土地収用法手続きを簡素化し、本来ならば所有者が発言する機会がある収用委員会の審理を省き、都道府県知事の裁定で権利取得ができるようにすること、2つ目に、土地収用をしない場合も「利用権」を設定でき、民間事業者も利用できるようにすることなどである。
これらは、「財産権の侵害」にあたる恐れがあるため、収用時点で所有者が不明であっても、後に問題を残すことにならぬよう、広く専門家を交えた慎重かつ充分な検討を尽くしておくことが重要である。これがなされないまま、国会への法案上程が予定されているもとで、少なくとも4項および5項は、本議会で決議する意見書から削除しておくことが妥当であると考える。
しかるに、当初の文案どおりの提案となったため、本意見書には同意できない旨を表明する。

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