9月28日(水) 最終本会議 意見書採択の結果 「尖閣」他3件は全会一致

 9月28日(水)の最終本会議で意見書(案)審議され、採決されました。各会派等の賛否・採択の結果は以下表の通りです。

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 共産党が提案会派となった意見書の案文は、以下4件です。クリックしてご覧ください。

(1)安全保障関連法の廃止を求める意見書(案)
(2)「同一労働同一賃金」の実現を求める意見書(案)
(3)返済不要の「給付型奨学金」の創設及び無利子奨学金の拡充を求める意見書(案)
(4)尖閣諸島周辺における中国船の領海侵犯に対し、毅然とした対応を求める意見書(案)

 「尖閣諸島周辺における中国船の領海侵犯に対し、毅然とした対応を求める意見書」は、党議員団としても「政府に尖閣諸島の問題の平和的解決を求める意見書」を提出しました。こうした経過の中で、日本政府に対して、「歴史的事実と国際法に基づき、尖閣諸島は、わが国固有の領土である」との立場から、「事態の平和的解決に向けて早期に外交交渉に臨むよう強く求める」との文面を盛り込みことで一致し、全会派の賛成で採択されるに至りました。

 「返済不要の「給付型奨学金」の創設及び無利子奨学金の拡充を求める意見書」・「同一労働同一賃金」の実現を求める意見書」は公明党堺市議団から出された案文に共産党も共同提案会派として加わったものです。

 前回の5月・6月の定例会でも共産党は、大学生等を対象とした給付型奨挙金制度を創設することなどを国に求めて「奨学金制度の充実等を求める意見書」を提案しましたが、維新・公明・自民などが反対。採択されていませんでした。今回改めて、堺市議会でこの問題での給付型奨学金の創設を政府に求める意見書が全会一致の形で採択されたことは、重要は前進であり、大きな意味をもつものです。

 尚、「無年金者対策の推進を求める意見書」「チーム学校推進法の早期制定を求める意見書」「災害被災地での窃盗犯への厳罰化を求める意見書」の3件の意見書については、反対をしました。これについては、森田議員が共産党を代表して、討論を行い、意見を表明しました。反対討論の要旨は、以下の通りです。

森田こういち議員の3件の意見書についての反対討論

 日本共産党堺市議会議員団を代表して、議員提出議案第34号・第35号・第36号について意見を申し述べます。

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 まず、議員提出議案第34号「無年金者対策の推進を求める意見書」についてですが、年金の受給資格を得るための保険料支払期間(受給資格期間)をめぐっては、2012年の法改定で、もとの「25年」からすでに「10年」へと短縮されています。ところが、改定法の附則が、この措置の実施時期を“消費税率が10%になったとき”と規定しているために、安倍首相の二度にわたる「増税延期」で実施が先送りされ続けてきました。今開かれている臨時国会に政府は、やっと来年8月に実施する法案を提出しています。

 本意見書案にも述べていますが、諸外国の年金の受給資格期間は、フランス・ベルギー・オランダ・スウェーデンが「資格期間なし」、ドイツ、イタリアが「5年」、イギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、韓国が「10年」などです。日本の「25年」は異常であり、「10年」への短縮は本来、無条件に行なうべきです。しかも、資格期間の「10年」への短縮で、新たに年金を受給する人は最新の厚労省の試算によれば60万人超となりますが、それでも、その人たちの年金支給に必要な国費は約650億円であり、5兆円の消費税増税とリンクさせてきたことには道理がなく、受給資格期間の「10年」への短縮をすみやかに実現するべきです。

 また、公的年金制度のなかに、最低保障の仕組みがないのは、先進国では日本だけです。国連の社会権規約委員会からも、「最低年金を公的年金制度に導入すること」がたびたび勧告されています。最低保障年金の導入に足を踏みだせば、低年金・無年金の増大、年金制度の「空洞化」、サラリーマン世帯の専業主婦の「第3号被保険者問題」など、今日の年金制度が抱えるさまざまな矛盾を抜本的に解決する道が開けます。

 現行の基礎年金は、受給額の2分の1を国が税財源で負担する仕組みとなっていますが、日本共産党は、この仕組みを拡充し、受給者全員に定額(基礎年金満額の2分の1)の税財源を投入する仕組みにあらためるべきと考えます。これが実現すれば、現在、月4万円の年金を受給している人は、受給額が月5万3000円に増額されます。こうした「最低年金保障制度」実現こそ低年金者の願いに応えるものです。

 本意見書の低年金者への福祉的な措置として最大月額5,000円(年6万円)を支給する「年金生活者支援給付金」等については、「最低年金保障制度」の性格と大きく乖離するものであることから、本意見書案に反対するものです。

 次に、議員提出議案35号「チーム学校推進法の早期制定を求める意見書」についてですが、この意見書の中で早期制定を求める「チーム学校推進法」は養護教諭や栄養教諭等の配置基準の改善、スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラー、部活動の指導員の充実、また教員の長時間労働を見直すべきことなどを法に位置づける方向性を打ち出しており、この点については賛成できるものです。

 しかし、管理職層の配置増など学校長の「マネジメント」力を強化する中味も含んでおり、チームワークが大切にされなければならない学校職場の共同という観点からすれば、関係者の意見や議論を十分に踏まえるべきものであると考えます。制定にあたっては、単に急ぐことを求めるものではなく、必要な議論をしっかり重ねることが重要と考えます。よって、早期制定を求めるという本意見書には、同意できず反対するものです。

 そして、議員提出議案第36号「災害被災地での窃盗犯への厳罰化を求める意見書」についてですが、本意見書案は、被災地における窃盗犯への厳罰化を求め、速やかに法改正の検討を求めるものです。

 窃盗罪は、刑法235条で、「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する」となっている。

 そして、さらに悪質な窃盗の場合には、さまざまな加重規定もあります。

 まず、刑法第56条には〈再犯〉の規定があり、「懲役に処せられた者がその執行を終わった日又はその執行の免除を得た日から5年以内に更に罪を犯した場合」には、窃盗罪に規定されている「10年以下の懲役」が「20年以下の懲役」にまで伸びることになります。

 そしてさらに、「盗犯等ノ防止及処分ニ関スル法律」によれば、凶器を携行したり、複数人での窃盗や住居等へ侵入しての犯行といった、悪質な窃盗(および強盗)を常習として行った場合、また10年以内に窃盗罪・同未遂罪・強盗罪・同未遂罪等の罪で3回以上6月以上の刑の執行を受けた者が、新たに窃盗を行った場合は、常習累犯窃盗罪として3年以上20年以下の懲役に処せられます。

 平成26年版の「犯罪白書」を見ますと、地方裁判所および簡易裁判所において行われる通常の公判手続において懲役刑が選択された場合の刑期別構成比では、総数16,228人のほとんどには5年までの懲役刑が選択され、その半数以上に執行猶予が付されています。もちろん、悪質な場合はこれらよりも重い量刑になります。地方裁判所における科刑状況は、総数10,641人のうち、〈5年を超えて7年以下〉が45名〈7年を超えて10年以下〉が5名、となっています。

 無防備の被災者を狙ったこのような卑劣な窃盗行為は、一般の窃盗よりもはるかに悪質で、犯罪性も高く、より強い非難にあたいする行為であり、一般の窃盗よりも重い量刑判断がなされ、現行法のもとでも悪質なケースについてはかなり重く処罰することは可能となっています。

 東北地方を襲った大震災の際にも、人びとが冷静に行動し、商店やスーパーの略奪、窃盗、強盗などの犯罪が少なかったことを外国のメディアは驚きの目をもって報道しました。熊本大震災でも、人びとは冷静に行動し、助け合い、秩序が保たれています。

 こうした事実からも、災害時の窃盗犯に対する対応は、感情論による厳罰化ではなく、災害時に合わせた警察の警備体制の強化や住民相互の防犯活動など犯罪を未然に予防する手立てこそ重要であると考えます。よって、本意見書案に反対するものです。

 以上、日本共産党堺市議会議員団を代表しての意見とします。

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