3月6日 予算委 石本議員が質問・藤本議員が討論

3月6日 予算委員会では、3月3日続いて、総括質疑が行われ、

日本共産党堺市議会議員団からは、

代表して石本 京子 議員が質疑を行いました。

予算委=3月6日 総括質疑する石本議員

予算委=3月6日 総括質疑する石本議員

堺創志会が当初予算案に修正案を提出しました。

日本共産党は、修正案については、一定賛同できる点もあるものの、それ以外においても修正すべき点は多くあり、この修正点を持ってのみ修正案には賛成することはできないことから、修正案・原案ともに反対をしました。

修正案は、堺創志会・長谷川議員が賛成したものの、否決。
原案は、日本共産党・長谷川議員以外の賛成多数で委員会採決は可決され、
3月17日(金)午前10時から行われる本会議に上程されました。

尚、採決に際して、日本共産党を代表して行った藤本さちこ 議員の討論意見表明)の要旨は以下の通りです。

 2023年度当初予算並びに関連議案について

日本共産党の意見を申し述べます。

予算案について 討論する藤本議員

3月6日 予算委=討論する藤本議員

 40年ぶりの物価高騰が暮らしと経済を直撃しています。働く人の賃金が大きく下がり、経済成長が止まるという日本経済の長期低迷のうえに、物価高騰に直面するという事態は、戦後かつてなかったことであり、3年以上におよぶ新型コロナ感染爆発と合わせ、日本経済と国民生活は、きわめて深刻な危機に直面しています。

 この大本には、第一に、異常円安を引き起こした「異次元の金融緩和」があります。金融頼みの政策から、実体経済を良くする、とくに内需を活発にする政策へと、経済政策の抜本的転換がいよいよ急務となっています。

 新自由主義のもと、労働法制の規制緩和が連続的に進められ、非正規雇用労働者を拡大してきたことが、「賃金が上がらない国」の大きな原因となりました。暮らしを守るうえでも、経済立て直しのうえでも、賃上げがカギであることは誰も否定できません。

 5月8日に新型コロナ感染症は2類から5類にするとの方針が国から出され、それに合わせて、医療費の公費負担や診療報酬のコロナ特例措置の段階的縮小など行われようとしています。しかし、感染力が依然として強く医療逼迫の危険性があることから、専門家からは、国の対応について、疑問の声が多く出されています。

 とりわけ、死者が8300人を超え、全国最多最悪となっている大阪では、その教訓を踏まえ、真剣な反省上にたった対応が必要です。
新型コロナ対策よりもIR・カジノの誘致を優先させる今の大阪府政には、断固NOを突きつけなければなりません。

 国や大阪府の暴政に対し市民を守る防波堤となることが、今堺市に求められています。

 こうした立場に立って、以下各点にわたり、予算案に対する意見を順次申し述べます。

 まず、日本共産党堺市議団が要望してきた「『全員喫食の中学校給食』の整備」や「中学校での38人の少人数学級」、「認定こども園等における配慮を要する子どもの支援体制の強化」、「認定こども園等への大規模修繕補助」、「学校給食の食材費高騰支援」、「がん検診無償化の継続」などの施策については一定の評価をしておきます。

 しかしながら、この間の市政運営や2023年度当初予算案に示されたものの中には評価できないものも含まれています。来年度当初予算案の重点施策の一つ目の「子育て世代の定住・流入促進」に示された「第2子以降の保育料無償化」の所得制限を撤回する件について意見を申し上げます。

 撤回は当然です。むしろ、所得制限など必要なかったと指摘しておきます。この間、この所得制限により対象外に置かれた市民からは改めて非難する声が届いています。

 当時、市民から1万2,100筆もの署名が届けられ、254世帯から寄せられたアンケートには「保育料は多い人で80万円もの負担。急に『延期』は困る」「通園には服や雑貨など出費も多い。家計の予算が狂ってしまう」「双子を出産予定で、無償化に期待していた。急な変更で戸惑っている」「2人目を考えていたが、これでは安心して産めない」など、保護者の怒りの声が寄せられていました。

 当局は、第2子保育料無償化は、毎年約8億円を要するため当時の財政状況では事業の実施は困難と判断したと言います。繰り返しますが、当局が財政収支見通しの作成においても参考にしている「政府収支見通し」では、交付金などの下支えで前年を上回る改善の見通しがすでに示されており、実際そうなりました。さらに、市独自の事業も中止あるいは延期となり、支出は減る結果となりました。

 当局が自慢する代替策として実施した所得制限付きの無償化でさえ、市民からの批判、その声に応えた議会側からの追及があったからであり、胸を張って所得制限を撤回するという打ち出しには違和感しかありません。まずは、不合理に対象外にされてきた市民に対し、今ある基金で遡って支給するよう強く求めます。

 紙おむつ処分費用のための予算が公立のみの予算計上になっていることに対し、民間施設から要望書が提出されています。公民格差を生じさせ、分断を持ち込むことはやめて、全ての保育施設に紙おむつ処分費用の予算化を求めます。

 次に、ICT推進事業のうちGIGAスクール構想についてです。GIGAスクール構想と置き換えるようにして、マイスタディ事業が廃止されたままになっています。廃止した理由について市教委は、「人材確保等の状況から学校により実施内容に「差」が生じる」旨、答弁しました。

 ところが、児童生徒用パソコンでも明らかに「差」は生じています。有効活用に務めるのは構いませんが、学校現場ではその活用状況に明らかな「差」があり、その「差」が埋められる保障が全く担保されていない中で、マイスタディ事業の廃止は乱暴だったと言わざるを得ません。

 しかも、GIGAスクール構想は、将来における公費負担のあり方が未だに示されていません。そして、堺市自身もその見通しを持たずに補助金に飛びつきました。これは、GIGAスクール構想そのものが掲げている事業の継続性や導入の目的にも影響が出る可能性があります。

 代表質問において、「仮に国が公費負担を放棄した最悪の場合にあっても、堺市はそれを保護者負担にしない、市民負担に回さないとお答えください」との質問に対し、市教委は「しない」と答弁はしませんでした。無責任だと指摘しておきます。しかも、新しい学習指導要領には、1人一台のパソコンの整備はどこにも示されていないと指摘しておきます。

 また、児童生徒が勉強以外に活用してしまう現状への危機管理や視力への影響など健康リスクへの配慮も不十分である以上、リース更新時以降は、せめて対象学年の見直しをするよう求めておきます。

 学校給食費の無償化については、子育て支援施策として、今自治体が取り組む喫緊の課題です。今年度9月~3月までの7か月の実施は、多くの保護者から圧倒的に称賛されています。最も時機にかなった施策でした。大阪市でも、国の臨時交付金を活用してのことですが、無償化を継続しています。

 特に物価高騰の中で、月額4500円程度の出費は保護者にとって決して軽いものではありません。生活保護世帯や就学援助制度で無償となるものですが、そこに至らない大多数の世帯にとって最大の支援策です。学校給食費の無償化を強く求めます。本市の就学援助受給基準は、生保基準の1.0倍という設定は制度実施の自治体の8.3%146自治体。多くは「1.3倍以下」751自治体42.5%となっています。受給基準の引上げでより多くの子育て世帯への支援をするよう求めます。

 学力向上の取り組みについては、IRT調査やRST調査など多額の費用を支出する「調査テスト」によるデータに偏った教育方針ではなく、正規の教職員配置を進め、さらなる少人数学級を進めることが重要です。今回、中学校で38人学級が導入されることは評価しますが、さらに小中学校合わせて35人以下の少人数学級にすることを求めておきます。

 また、不登校やいじめ問題は、テストや調査で測れるものではありません。教育現場への予算については、人間的な取り組みにこそ配分することを強く求めておきます。

 次に、「持続可能な財政運営に向けた取組」の前身「財政危機脱却プラン案」における「おでかけ応援制度」に関して意見を述べます。
同制度の改悪案の記載については、我が党の繰り返しの要求で、ようやくプラン案から削除となりました。だからと言って、これまで当局の対象年齢を後退させる理由を述べた過去の答弁を放置しておくわけにはいきません。

 当局は、改悪する理由に「制度の存続を図るため」としていましたが、制度を見直さなくて存続できています。当局の過去の答弁と現実に整合性がないことを代表質問でお尋ねしましたが、その答弁も意味不明でした。市政への信頼を損ねたことについて猛省を求めます。

 次に、SMIプロジェクトにおいて、都心ラインの計画の一つに最大速度時速5キロで走行する次世代モビリティによる回遊行動の向上がありますが、歴史や文化遺産を守り、共存する取り組みなしに、モビリティだけそろえても街の魅力となりません。導入計画策定のための契約事業者が1年経っても決まらない状況があり、プロジェクトのあり方を見直すべきです。

 次に臨海部活性化推進事業のうち堺駅エリア及びベイエリアについてです。まず、大浜北町市有地活用事業においては、コロナの影響とはいえ、2020年度の開業予定から大きくスケジュールが遅れています。さらに、土地貸付料7007万5千円が未納となっています。

 履行期限を変更の上に変更を重ねて、現在の納付計画としては2023年(令和5年)3月31日に支払う計画となっていました。その件についてどうするのか先月2月末に協議したとのことです。しかし、その協議の内容や当局の対応については、まだ公表できないということで大変心配しています。

 一方、公共施設整備におけるペデストリアンデッキの整備や三角地のあちこちから僅か1.5メートル掘っただけで地中から出てきたガレキの撤去・処分費用が発生しています。それらの費用を合わせると大浜北町市有地活用事業の総額は約9億8075万円に到達しました。

 さらに、大阪府・大阪市と堺市が主導した「大阪広域ベイエリアまちづくりビジョン」の検討、作成を行った2020年度(令和2年度)から2023年度(令和5年度)までのベイエリア活性化の検討に係る費用として、約6280万円を加えると、約10億4300万円にまで膨れ上がっています。
堺旧港親水護岸の後背地に事業者を募集していくとのことです。そのための公募型サウンディング調査の中に、カジノ誘致予定地の夢洲行きも含んだ海上タクシーなる海上交通についての問い合わせもありました。

 仮に、その事業者が採用された場合、大阪府が管理する港湾での整備が発生します。その際、整備費用は大阪府及び事業者が負担するのが本筋です。ところが、当局はこの整備費用について本市負担を否定しません。

 当局は大阪府・大阪市とともに「大阪発展の起爆剤としてIRの立地推進」を示した「副首都ビジョン」を策定し、実質的にカジノ誘致に関わりをもっています。費用額が次から次へと増えていき、堺旧港をギャンブル施設への出入り口にするようなベイエリア開発は見直すよう求めておきます。

 次に観光政策についてです。コロナ前は、インバウンド重視の観光政策を推し進め、2019年には3118万人を超えていました。ところが、コロナ感染の拡大で2021年には、24万5862人まで激減しました。

 日本文化や歴史遺産など日本の魅力を広げるなどの取り組みは重要ですが、インバウンドの目標にのみ固執し続ければ、今般のようなコロナ感染などのアクシデント時には、大変な混乱が生じます。

 また、多数の外国人観光客が訪れることで、騒音問題、ごみ問題などが多くみられました。住民の生活を犠牲にする政策では解決することはできません。地域社会の持続可能性を重視した観光施策に取り組まれるよう求めておきます。

 次に、大阪観光局との連携についてです。2023年度当初予算額が4000万円から8000万円へと拡充されています。その概要や具体の使途については「コロナの影響により、来訪者数等で効果を明確に示すことができない」と答弁されました。これでは、8000万円とした具体性、根拠にも当たらず理解しがたいものです。引き続き、厳しく監視していきます。

 次に、まちなみ再生事業についてです。次の取り組みが決まっていないのに、修景補助制度が2024年度末に終了することだけが決まっているという状況は無責任であり、緊急の取り組みを進めることを求めます。物価高騰にあわせて予算を増やすなど、歴史的文化的価値のある町家を残すための取り組み強化が必要です。

 次に中小零細業者支援対策についてです。中小零細業者は、新型コロナや物価高騰による影響で資金繰りに四苦八苦しています。新型コロナウイルスの影響を受けた中小零細業者が、実質、無利子、無担保で融資が受けられる「ゼロゼロ融資」の返済が本格化するのを前に自治体や金融機関などが、中小零細業者への支援を継続する必要があるとして、新たな借り換えを保証する取組が行われています。

 しかし、税金をめぐって大きな問題となっているのがインボイス制度です。消費税免税となっている年間売り上げ1000万円以下の事業者は、取引先からインボイスの発行を求められ、発行事業者として登録し、複雑な実務と消費税の重い負担を背負わされます。
登録しなかった場合、取引を打ち切られるか、取引相手から消費税分の値引きを要求されます。この制度の影響を受けるのは、幅広く町工場や卸売業、建設業の一人親方だけでなく、飲食店や個人タクシーなどです。インボイス制度は、立場の弱い人に負担を押し付けるものです。このままでは、益々倒産件数に拍車をかけることになります。「中小零細業者をつぶすな」の声が高まっています。インボイス制度は廃止しかありません。強く国に求めるとともに堺市としてさらなる支援を求めておきます。

 公園の健康遊具について、未設置の公園がある地域から要望のあった時には、積極的に検討し設置を進めることを求めます。

 府営住宅について、泉北ニュータウンには約14500戸の府営住宅がありますが、府の建替え計画は10年区切りで30年かけて更新することが示されています。すべて更新と決まったため、一部を除いてエレベーターの設置がされません。また最初の10年での建替え以外の住宅の方は、いつ建て替えになるか分かりません。老朽化も深刻です。課題解決をするよう府に求めてください。

 泉北スマートシティの取り組みについて、予算1600万円が計上されている来年度の実証プロジェクトについては、何を行うかまだ何も決まっていません。課題解決や住民の利便性向上につながるプロジェクトを求めます。スマートシティをすすめる上で、協議やプロジェクトの結果を公開し、市民への透明性の確保を求めます。

 オンデマンドバスの実証実験について、事業採算性の確保が最大の課題とのことですが、課題がある中で実装していくには、堺市の支援が必要です。「実装に向けて着実に取り組みを進めたいと考える」と当局の力強い回答もあり、実現させていくことを求めます。

 ふるさと納税について、2023年度当初予算案の歳入のふるさと納税の寄付受入れ額は13億円、経費として半額がかかってくるため6億5000万円が予算計上されています。しかし、堺市民が2021年度に他の自治体にふるさと納税したことによる2022年度の市民税控除額は約33億円、地方交付税に参入される市民税控除額の75%相当を差し引いた堺市のマイナスは約8億円であり、このマイナスを相殺するには16億円の寄付受入額が必要となります。自治体間の取り合い合戦の中で堺市の寄付受入額を伸ばすため、ポータルサイト手数料などに1億3000万円かけなければならない状況にもなっています。マイナスを食い止めるためルールの中で堺市が努力しなければならない側面があり、掘り起こしに努力されてきた結果受入額が大幅に伸びていますが、それでも大きなマイナスが生じています。自治体間の競争をあおるふるさと納税の制度の見直しを国に求めるよう要望します。

 次に、国民健康保険特別会計事業についてです。広域化前の2009年度の堺市の一人当たり保険料はもともと103,117円でしたが、その後、9年連続で引き下げし、93,545円としました。ところが、大阪府が全国に先駆けて広域化した結果、2023年度には113,447円となり、一人当たりの保険料が約2万円も増加し、市民に負担を迫っています。しかも、広域化は、市町村独自の負担軽減策を禁じるという酷いものです。財源保障がないままに広域化を進めた維新府政の責任は重大です。

 同事業については、国と大阪府に対して、市町村単独の軽減事業を禁じる方針の撤回を求め、堺市において国保基金約65億円を負担軽減のために活用することを強く求めておきます。国に対しては、公費1兆円を投入するよう強く要望するよう求めておきます。

 堺創志会修正案について、修正される内容については一定賛同できる点もありますが、それ以外の予算案においても修正すべき点は多くあり、この修正点を持ってのみ修正案には賛成することはできません。

 以上申し述べ、2023年度当初予算案並びに関連議案について賛同できない旨申し上げて、日本共産党堺市議会議員団の意見とします。

 

 

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