11月30日 文通費・政党助成金・核兵器禁止条約など議運に意見書提出

11月30日(火)に開催されました議会運営委員会に
日本共産党堺市議会議員団から

市民からの陳情や要望を受け、以下6件の意見書(案)を提出しました。

●「核兵器禁止条約」に関する意見書(案)
●加齢性難聴者の補聴器購入に対する公的補助制度の創設を求める意見書(案)
●文書通信交通滞在費の抜本的見直しを求める意見書(案)
●政党助成法に基づく政党交付金制度の廃止を求める意見書(案)
●介護保険施設利用者の負担を増やす補足給付見直しの撤回を求める意見書(案)
●看護・介護職、保育士などの労働条件の抜本改善を求める意見書(案)

意見書の案文は以下の通りです。

「核兵器禁止条約」に関する意見書(案)

(日本共産党堺市議会議員団提案分)

 2017年7月に国連で採択された「核兵器禁止条約」の批准国が、2020年10月に50か国に達し、本年1月22日に条約が発効された。2021年9月23日現在、86か国が署名し、批准国は56ヵ国となっている。また、NATO主要国のドイツで12月発足する見通しの新政権が、来年開かれる締約国会議にオブザーバー参加する方針を示した。オブザーバー参加するとの方針は、NATO加盟のノルウェーや、非加盟のスイスとスウェーデン、フィンランドに続くものである。

 この条約では、核兵器を壊滅的な結末をもたらす非人道的な兵器であるとしつつ、国連憲章、国際人道法、国際人権法に反するとして、核兵器を国際法上初めて違法なものとした。

 また、開発、実験、生産、製造、取得、保有、貯蔵、使用とその威嚇に至るまで、核兵器に関わるあらゆる活動を禁止するとともに、核保有国の条約への参加の道を規定するなど核兵器完全廃絶への枠組みを示している。さらに、被爆者や核実験被害者への援助を行う責任も明記され、被爆国、核実験被害国の国民の切望に応えるものとなっている。

 日本政府は、「核兵器禁止条約」が発効されるという新たな国際情勢の下、唯一の戦争被爆国として、核兵器全面禁止及び廃絶に向けて真剣に取り組むべきである。核保有国と非核保有国の「橋渡し役」を自任する日本が、オブザーバー参加さえも決断できなければ、核兵器廃絶への日本の本気度に疑問符がつきかねない。

 本市議会は、日本政府及び国会に対して、核兵器禁止条約を署名・批准することに対する真摯な検討をおこなうことを求める。また、日本政府に対して、署名・批准するまでの間、オブザーバーとして締約国会合及び検討会議に参加することを求める。

 以上、地方自治法第99 条の規定により意見書を提出する。

2021年 月 日

堺 市 議 会

加齢性難聴者の補聴器購入に対する公的補助制度の創設を求める意見書(案)

(日本共産党堺市議会議員団提案分)

 加齢性難聴は日常生活を不便にし、コミュニケーションを困難にするなど生活の質を落とす大きな原因になっている。

 また、最近では鬱や認知症の危険因子になることも指摘されている。加齢性難聴によりコミュニケーションが減り、会話することで脳に入ってくる情報が少なくなることが脳の機能の低下につながり、鬱や認知症につながると指摘されている。

 日本の難聴者率は、欧米諸国と大差はないが、補聴器使用率は欧米諸国と比べて低く、日本での補聴器の普及が求められる。

 しかし、日本において補聴器の価格は片耳当たり概ね3万円~20万円であり、保険適用ではないため全額自費となる。身体障害者福祉法第4条に規定する身体障害者である高度・重度難聴の場合は、補装具費支給制度により1割負担、中等度以下の場合は購入後に医療費控除を受けられるものの、その対象者はわずかで、約9割は自費で購入していることから、特に低所得の高齢者に対する配慮が求められる。

 欧米では、補聴器購入に対し公的補助制度があり、日本でも、一部の自治体で高齢者の補聴器購入に対し補助を行っている。

 補聴器の更なる普及で高齢になっても生活の質を落とさず、心身とも健やかに過ごすことができ、認知症の予防、ひいては健康寿命の延伸、医療費の抑制にもつながると考える。

 よって、本市議会は国に対して、加齢性難聴者の補聴器購入に対する公的補助制度を創設するよう強く要望する。

 以上、地方自治法第99 条の規定により意見書を提出する。

2021年  月  日

堺 市 議 会

文書通信交通滞在費の抜本的見直しを求める意見書(案)

(日本共産党堺市議会議員団提案分)

 文書通信交通滞在費は、国会法第38条、国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律第9条の規定によって定められ、衆参両院の国会議員 は歳費とは別に月額100万円を受けている。その趣旨は、「公の書類を発送し及び公の性質を有する通信をなす等のため」と、国会法に規定されているところである。

 「日割り支給」の規定はなく、領収書の添付や使途の報告も免除されている。目的外使用への罰則もない。

 現在、インターネットの普及など制度創設時から状況が大きく変化していること等を踏まえるならば、制度の目的、金額の根拠、経費の内容などを検討し直す必要がある。

 また、国会議員関係政治団体においては、2009年から、少額領収書等の開示手続制度が創設され、1円以上の領収書の開示も義務づけられているところである。文書通信交通滞在費についても、そもそも源泉が税金であることに鑑みれば、国権の最高機関を構成する国会議員たるもの、国民からあらぬ誤解や疑念を持たれぬように、早急にこの使途報告と領収書の提出を義務づけるとともにこれら報告について公開し、国民への説明責任を果たすべく、国会で議論し、環境整備を行うことが求められる。

 よって、本市議会は、文書通信交通滞在費について、現在議論の行われている「日割り支給」に加え、その目的・金額や公表のルールなどについての国民の納得のいく制度の抜本的見直しを求めるものである。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

2021年  月  日

堺 市 議 会

政党助成法に基づく政党交付金制度の廃止を求める意見書(案)

(日本共産党堺市議会議員団提案分)

 政党助成法に基づく政党交付金制度は、1995年に「政治改革」の名のもとに導入・施行された。この制度は、国民1人当たり 250 円を負担させ、毎年約 320 億円もの税金を各党に分配する仕組みである。制度発足から、2021年10月まで約8,460億円が各政党に交付されている。

 そもそも国民は、自らの思想、政治信条に従い、支持政党に寄附する自由と権利を持っており、政治資金の拠出は、国民の政治参加の権利そのものである。ところが、税金を政党に分配する政党交付金の仕組みによって、国民は、自ら支持しない政党に対しても強制的に寄附させられることになる。こうした制度は、事実上の「献金」を強要するものであり、「思想信条の自由」「政党支持の自由」に反する。

 政党交付金は、国民の税金であるにもかかわらず、使い道に制限がなく、また、1年間で使いきれなかった交付金は国庫に返納するルールがあるが、「基金」として積み立てれば、返納を免れることができ、積み立てが常態化している。2020年の各党の基金残高総額は、298億円を超えるものとなっている

 もともとこの制度は、金権政治一掃を求める国民の声を受け「企業・団体献金を禁止するから」という口実で導入された。しかし実際には、政党本部・支部に対する企業・団体献金が温存され、政党交付金との二重取りが続けられ、金の力で政治がゆがめられている現状がある。

 政党は何よりも国民の中で活動し、国民の支持を得て、その活動資金をつくることが基本である。政党が国民・有権者から「浄財」を集める努力をしないで、税金頼みになっていることから、金への感覚が麻痺し、「政治と金」の問題など腐敗政治をつくりだす根源になっている。政党交付金は、政党と政治を堕落させる元凶となっている。

 よって、本市議会は、政党助成法に基づく政党交付金制度の廃止を廃止することを求める。

 以上、地方自治法第 99 条の規定により意見書を提出する。

2021年 月  日

堺 市 議 会

介護保険施設利用者の負担を増やす
補足給付見直しの撤回を求める意見書(案)

(日本共産党堺市議会議員団提案分)

 介護保険施設入所者への食費、居住費に対する補足給付は、介護保険施設を利用する低所得者の負担軽減を図ることを目的に、2005 年から、住民税非課税世帯の利用者の課税状況や年金収入等を勘案して実施されてきた。

 しかし、2014 年の介護保険法の改正により、2015 年には一定額の預貯金等がある場合、あるいは施設入所の際に世帯分離を行った配偶者が課税されている場合は対象外となり、2016 年には支給判定において遺族年金、障害年金といった非課税年金も勘案する見直しが行われた。加えて、金融機関への預貯金等の照会、不正受給に対するペナルティが導入されたため、介護事業所が利用者にタンス預金の申告や通帳のコピーまで提出を求めなければならなくなるなど、業務負担が増大し、利用者だけでなく介護現場にも混乱を招く事態となった。

 また、2021 年8月からは、収入に関係なく単身世帯 1,000 万円以下、夫婦世帯 2,000 万円以下とされていた資産要件を、収入に応じて単身者では 500 万円、550 万円、650 万円の3段階とし、夫婦でも、それに応じて資産要件が厳格化された。これにより収入が変わらなくても補足給付の対象外とされる人が生まれている。加えて、食費基準費用が引き上げられたことにより対象外となった利用者は、年間収入 80 万円以下でユニット型個室に入居の場合は月6万 9,000 円、特別養護老人ホームの多床室では月4万 8,000 円の負担増額となるなど、大幅な負担増となっている。さらに、補足給付の対象となる所得区分の第3段階を2つに分け、第3段階②(住民税非課税世帯・年金収入 120 万円超)の入居者の食費負 担限度額を、日額 650 円から 1,360 円と倍以上に引き上げた。

 厚生労働省は、2021 年3月 12 日の参議院予算委員会において、これらの見直しの対象者は 27 万人、影響額は 100 億円に上ることを明らかにしている。利用料が払えず退所に追い込まれる人、入所を希望していても諦めざるを得ない人を生み出すこのような制度改正は、高齢者を「生きがいを持てる健全で安らかな生活を保障されるもの」と定めた老人福祉法の基本的理念に逆行するものである。

 よって、国及び政府においては、介護保険施設利用者の負担を増やし、入居すらできない状況をつくり出す補足給付の見直しを撤回することを求める。

 以上、地方自治法第 99 条の規定により意見書を提出する。

2021年  月  日

堺 市 議 会

看護・介護職、保育士などの労働条件の抜本改善を求める意見書(案)

(日本共産党堺市議会議員団提案分)

 岸田内閣は11月26日、2021年度補正予算案を閣議決定し、公的部門での分配機能強化として、看護・介護職、保育士などの収入引き上げのため、1665億円を計上した。

 しかし、介護・障害福祉職員、保育士、幼稚園教諭などは、収入を3%引き上げる程度(月額9000円)で、全産業平均賃金より月約8万円低いといわれる賃金水準を大きく改善するものとなっていない。また、看護師の収入引き上げはコロナ対応の医療機関に勤務する者など対象が極めて限られているため、分断をもたらす恐れもある。現場の労働者からは、1%程度(月4000円)の引き上げであり。効果が薄く、「1桁少ない」といった批判が噴出している。

 しかも、当面の期間を来年2月から9月までに限定しており、岸田内閣は、その後については年末までに「公的価格評価検討委員会」において具体策をまとめるとしているが、同委員会は、全世代型社会保障構築会議の下部組織として発足しており、社会保障費の抑制や負担増を推進し、何かを削って賃金引き上げに当てるといる議論に終始し、抜本的な賃上げにつながらない。

 よって、本市議会は、以下の点を強く国に求める。

 1. 国が基準を定めている、介護・福祉・保育職員の賃金を引き上げ、配置基準の見直し、雇用の正規化、長時間労働の是正など、ケア労働の待遇改善を行うこと。

 2. 来年の診療報酬改定で、看護師の配置基準と労働条件の改善、新感染症に対応した診療報酬体系などを抜本的に充実させること。

 以上、地方自治法第 99 条の規定により意見書を提出する。

2021年 月  日

堺 市 議 会

 

カテゴリー: 市議会速報, 意見書   パーマリンク