今議会 東京オリンピック中止・「ALPS処理水」の海洋放出など意見書・決議

5月31日 議会運営委員会が開催され、その場に日本共産党堺市議会議員団から
市民からの陳情などにより要請に基づき、以下4件の意見書を提出しました。

1)安全・安心の医療・介護の実現と国民のいのちと健康を守る意見書(案)

2)東京オリンピック・パラリンピック競技大会を中止し、新型コロナ対策に全力を挙げることを求める意見書(案)

3)持続化給付金と家賃支援給付金の再支給、科学的根拠に基づく休業要請等を求める意見書(案)

4)「ALPS処理水」の海洋放出決定にかかる吉村洋文大阪府知事の大阪湾への受入れ発言に強く抗議し、その撤回を求める意見書(案)注)4)の意見書は、地方自治法99条に基づく意見書ではなく、決議に修正てして今議会に提案を予定しています。このページに掲載の案文は、決議に修正したものを掲載しています。

案文は、以下の通りです。

安全・安心の医療・介護の実現と国民のいのちと健康を守る意見書(案)

(日本共産党堺市議会議員団提案分)

 2020年の新型コロナウイルスによるパンデミック(感染爆発)は、日本国内でも大きな影響を広げ、経済活動や国民生活にも深刻な影響を及ぼすと共に、「医療崩壊」などが取りざたされ、国民のいのちと健康が脅かされる事態が広がった。この感染症対応の経験から明らかになったことは、感染症病床や集中治療室の大幅な不足や、それらを中心的に担っている公立・公的病院の重要性、医師・看護師・介護職員の人員不足、保健所の不足問題などである。これらの諸問題の背景には、90年代後半から続いてきた医療・介護・福祉など社会保障費の抑制策や、公衆衛生施策の縮減にある。

 21世紀に入り、わずか20年の間に、SARS、新型インフルエンザ、MERS、そして今回の新型コロナウイルスと、新たなウイルス感染とのたたかいは短い間隔で求められ、今後も新たなウイルス感染への対応が必要になることは明らかになっている。

 新型コロナウイルス感染対策の教訓を経て、国民のいのちと健康、暮らしを守り、新たなウイルス感染や自然災害などの事態の際に経済活動への影響を最小限に抑え込むため、医療・介護・福祉、そして公衆衛生施策の拡充は喫緊の課題である。よって、本市議会は、国民が安心して暮らせる社会実現をめざし、以下の点について国に強く要望する。

 

 1.今後も発生が予想される新たな感染症拡大などの事態にも対応できる医療・介護現場にするために全ての医療・介護事業所が財源確保でき、且つ患者・利用者負担を軽減する診療報酬・介護報酬の改定を行うこと。

 2.厚生労働省の発した公立・公的病院の統合再編要請を撤回と地域医療構想の見直しをすること。同時に病床再編支援事業下における病床削減促進を中断し、地域の声を踏まえた医療体制の充実を図ること。

 3.安全・安心の医療・介護提供体制を確保するため、医師・看護師・医療技術職・介護職等を大幅に増員する方針を表明すること。またそのための養成数の拡大のために看護養成校への補助金拠出・返済義務のない看護学生の奨学金新設などの財源を確保すること。その際には現場聴き取り等を行い、現場実態を反映した医師確保計画、看護需給見通し、福祉人材戦略などに転換すること。

 4.感染症・災害時の外来・入院医療提供施設の確保・拡充を速やかに行うこと。またその際には必要な財源保障を行うこと。

 5.新たなウイルス感染流行や激甚災害などの非常時に対応できる保健所の増設・保健師等の増員など、住民のいのちを守るために公衆衛生行政の拡充とその財源を確保すること。またウイルス研究や検査・検疫体制などを強化・拡充を公的責任で充実をさせること。

 6.PCR検査の実施対象拡大とそれに伴う検査実施施設の人員体制・設備の確保を行うこと。また医療・介護自己負担軽減・免除制度などを充実させ、社会保障に関わる国民負担軽減を図り、だれもがいつでも享受できる医療・介護を実現すること。

 

 以上、地方自治法99条の規定により意見書を提出する。

 

2021年  月  日

堺 市 議 会

 

東京オリンピック・パラリンピック競技大会を中止し、

新型コロナ対策に全力を挙げることを求める意見書(案)

(日本共産党堺市議会議員団提案分)

 

 政府は、東京オリンピック・パラリンピック競技大会を今年7月から8月にかけ開催するとしている。

 

 しかし、今なお新型コロナウイルス感染拡大は世界でも日本でも繰り返し、収束の兆しは見られない。とりわけ大阪は現在も「第4波」の最中にあり、“医療崩壊”が迫り府民の生命が脅かされる状況が続いている。このままオリンピック・パラリンピックを開催した場合、海外から来日する競技者や関係者で9万人を超すと言われ、国内移動等により全国に感染が拡大する危険がある。多くの医師、看護師や病院をオリンピック・パラリンピックに動員することは、危機的な医療体制にさらに重荷を負わせることになる。

 

 オリンピック憲章では「オリンピズムの目的は、人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会の推進を目指すために、人類の調和のとれた発展にスポーツを役立てること」と定めている。

 オリンピック・パラリンピックは全世界の競技者で公平に競技を行えることが前提であるが、世界的なコロナ禍のもとでその前提が損なわれている。国により感染状況や医療体制が異なり、競技や練習の環境に大きな差が生まれている。

 

 各種世論調査の結果をみても、国民の多数が中止や延期を求めている。出場を予定している競技者からも強い懸念と不安が表明されている。医療への負担を理由にホストタウンを辞退する自治体が相次いでいる。これらを踏まえても、このまま開催すべきではないことは明らかである。

 また、コロナ禍によるスポンサーの撤退などで競技を継続できなくなる窮地に立たされている国内の競技者が少なくない。ここへの支援こそ必要である。

 よって政府及び国会が、国民の命を最優先にする立場から、今夏の東京オリンピック・パラリンピック競技大会の中止を決断し、新型コロナウイルス対策に全力を挙げるとともに、競技者が競技を継続できる支援策を講じることを求める。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 

2021年  月  日

 

堺 市 議 会

 

持続化給付金と家賃支援給付金の再支給、

科学的根拠に基づく休業要請等を求める意見書(案)

(日本共産党堺市議会議員団提案分)

 新型コロナ感染拡大の深刻な状況の中、今年に入って2度の緊急事態宣言が出された。大阪でも、地域と制限時間の変更を伴いながら半年に渡る営業時間短縮要請が出され、飲食店を始め事業者へ重大な影響が拡がっている。

 協力金の支援対象でありながら5か月経っても給付金が届かないなど、「もう続けられない」と悲鳴が上がっている。事業所等や個人事業主は、長引く苦境を何とか持ちこたえるために、事業内容の工夫やオンラインの活用など、自らの努力を最大限に発揮しているが、1年半に及ぶ影響はすでに限界に達している。

 さらに、協力金の支給対象となっていない事業所や文化・芸術団体、フリーランスなどは、事業継続の危機と生活苦に追い込まれている。

 しかるに、この間政府の実施している一時支援金や月次支援金は、対象範囲が限定され、給付額も少額で、あまりにも不十分である。全国知事会が繰り返し要望しているように、持続化給付金、家賃支援給付金などの再支給によるこれらの事業所、個人事業主の支援は喫緊の課題である。

 国による支援の強化がなければ、いくら時短営業や休業要請を繰り返しても感染拡大を防ぐ効果は期待できなくなる。休業を要請するなら、科学的根拠とまともな補償が必要である。

 よって、以下の点について国に強く要望する。

 1 持続化給付金、家賃支援給付金の再支給と対象拡大を行う。

 2 事業規模に応じた協力金を支給する。

 3 文化・芸術団体、フリーランスを含む個人へ、使途を問わない特別給付金を支給する。

 4 緊急事態宣言下で、科学的根拠のない休業要請や時短要請、客席減の要請・働きかけは行わない。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

2021年  月  日

 

堺 市 議 会

 

 

「ALPS処理水」の海洋放出決定にかかる吉村洋文大阪府知事の

大阪湾への受入れ発言に強く抗議し、その撤回を求める決議(案)

 

(日本共産党堺市議会議員団提案分)

 

 4 月13 日に国はALPS処理水海洋放出の方針決定を行い、それを受け、吉村洋文大阪府知事から「日本政府から正式に処理水の受け入れ要請があれば、大阪においても真摯に検討したい。」との発言があった。

 大阪湾への処理水の海洋放出については、2019年9 月に松井一郎大阪市長の発言及び吉村知事のこれに同調する発言があり、さらに、2019年2020年10 月にも知事から同じ趣旨の発言があったところである。これに対して、大阪府漁業協同組合連合会から強い抗議の声が上がっていた。

 再三に渡り同様の発言を行うことは、こうした大阪の漁業者の声を全く無視するものである。現在、さらに拡大しつつあるコロナ禍において売り上げが減少する中、大阪府民等へ安定的に水産食料を供給すべく、懸命な経営努力を続けているこれまでの漁業者の努力を無にするものである。

 福島第一原子力発電所で発生した汚染水を多核種除去設備(ALPS)で処理した場合でも、その処理水には、ALPSで除去することができないトリチウム以外に、放射性物質(核種)が63種類も含まれていることが明らかになっている。そのうち、57種類が通常の原子力発電所の排水に含まれない核種である。そのような処理水を再度ALPSで処理を行い、希釈したとしても、海洋放出することは、トリチウム以外の核種まで海に拡散することにつながる。また、トリチウムの排出に関しての総量規制は、考慮されていない。

 本市議会は、以上のような状況を踏まえることなく発せられた発言は、到底容認できるものではなく、強く抗議し、その発言の撤回を求める。

 

 以上、決議する。

 

2021年  月  日

堺 市 議 会

 

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