2月18日(木) 今議会 「最賃」・「後期高齢者」意見書(案)提出

 2月18日(水)議会運営委員会に日本共産党堺市議会議員団から国に対する意見書案2件を市民からの陳情を受け、提出しました。

提出しました意見書は、以下の通りです。

1)最低賃金の改善と中小企業支援策の拡充を求める意見書(案)
2)後期高齢者の医療費窓口負担増に反対する意見書(案)

案文は以下の通りです。

最低賃金の改善と中小企業支援策の拡充を求める意見書(案)

(日本共産党堺市議会議員団提案分)

 厳しい日本経済にコロナ禍が追い打ちをかけ、日本経済は深刻な危機に直面している。コロナ禍でライフラインを支え続けている労働者の多くが非正規雇用労働者で最低賃金近傍の低賃金で働いている。また、東北・中四国・九州など最低賃金が低い地域ほど、中小零細企業が多く経済的ダメージはより深刻だ。この難局を乗り越えるには、GDPの6割を占める国民の消費購買力を引き上げること、賃金の底上げを図ることが不可欠である。格差と貧困を縮小するためには、最低賃金大幅引き上げと地域間格差をなくすことがこれまで以上に重要になっている。

 2019年の地域別最低賃金改定は、最高の東京で時給1,013円、大阪府では964円、最も低い15県では790円に過ぎない。毎日8時間働いても年収120万~150万円である。最低賃金法第9条3項の「労働者の健康で文化的な生活」を確保することはできない。さらに地域別であるがゆえに、大阪府と東京都では、同じ仕事でも時給で49円もの格差がある。若い労働者の都市部への流出が、地域の労働力不足を招き、地域経済の疲弊につながっている。自治体の税収が減少し、行政運営にも影響がでている。全国労働組合総連合が行っている最低生計費試算調査によれば、健康で文化的な生活をする上で必要な最低生計費に、地域による大きな格差は認められない。若者1人が自立して生活するうえで必要な最低生計費は全国どこでも月22万円~24万円(税込み)の収入が必要との結果である。

 世界各国の制度と比較すると、日本の最低賃金は、OECD諸国で最低水準であり、ほとんどの国で、地域別ではなく全国一律制をとっている。そして、政府として大胆な財政出動を行い、公正取引ルールを整備するなど具体的な中小企業支援策を確実に実施し、最低賃金の引き上げを支えている。日本でも、中小企業への具体的で十分な使いやすい支援策を拡充する必要がある。

 労働者の生活と労働力の質、消費購買力を確保しつつ、地域経済と中小企業を支える循環型地域経済の確立によって、誰もが安心して暮らせる社会をつくりたいと考える。

 そのために、最低賃金の抜本的な引き上げと全国一律制にしていくことを要望する。

 以上の趣旨より、下記の項目の早期実現を求め、意見書を提出する。

 

1. 政府は、労働者の生活を支えるため、最低賃金1,500円以上をめざすこと。

2. 政府は、最低賃金法を全国一律最低賃金制度に改正すること。

3. 政府は、最低賃金の引き上げができ、経営が継続できるように、中小企業への支援策を最大限拡充し、国民の生命とくらしを守ること。

 

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

2021年 月 日

堺 市 議 会

 

後期高齢者の医療費窓口負担増に反対する意見書(案)

(日本共産党堺市議会議員団提案分)

 政府は2月5日、75歳以上が支払う現行1割の医療費窓口負担に2割負担を導入することを柱とした医療制度改定一括法案を決定し国会に提出した。2割負担は、単身世帯で年収200万円以上、夫婦とも75歳以上の世帯で年収320万円以上とし約370万人が該当する。厚生労働省によると、「2割」の対象となる高齢者の負担額は1人当たり年3万4000円増える見込みとなっている。

 75歳以上は病気やけがで、複数の医療機関にかかり、治療が長期化したりする。一方、収入は公的年金などに限られている上、年金額も抑制・目減りしており、生活維持のため働かざるをえない。家計を切り詰めて暮らしているのが、多くの人の厳しい現実である。

 政府は2割負担導入の最大の口実に「若い世代の保険料上昇を少しでも減らす」ことを挙げている。しかし、厚生労働大臣は、現役世代の負担減は1人あたり年700円だと説明している。事業主負担分を除けば年350円、月30円弱にすぎない。一方、公費負担は年980億円減少する。

 2割負担導入は、従来の75歳以上の窓口負担の原則を大きく変えるものである。75歳以上の後期高齢者医療制度は2008年4月の開始以来、原則1割負担が続けられてきた。政府自身も、それが「高齢者が心配なく医療を受けられる仕組み」と強調してきた。いったん1割負担原則が崩されれば、それを突破口に対象が広げられ、2割負担原則化につながる恐れがある。高齢者の医療費に占める国庫負担分は、老人保健制度が始まった1983年の45%から35%に減少している。若い世代の負担軽減というのであるならば、国庫負担を45%に戻すべきである。

 「さらなる受診控えを生じさせかねない政策をとり、高齢者に追い打ちをかけるべきではない」と日本医師会をはじめとした批判が相次いでいる。

 よって、国及び政府においては、新型コロナウイルス感染症から高齢者をはじめ国民の命と健康を守る体制の強化が何よりも急がれる時に、これに逆行する後期高齢者の医療費窓口負担の引き上げを行わないことを強く求めるものである。

 以上、地方自治法第99 条の規定により意見書を提出する。

 

2021年 月 日

堺 市 議 会

カテゴリー: 市政報告, 意見書   パーマリンク